ミスではなく、エラー
言葉のイメージから、
ミスは、個人の失敗
エラーは、組織の産物の一つ
というところでしょか。
入力業務についての当社の基本方針は、
「打たせて取る」です。(野球をイメージして)
逆に言えば「ノーヒットノーラン」は基本方針から排除しています。
絶対に入力間違いをしない・・・ということを、求めていません。
ピッチャーばかりに負担がかかることは、
組織としては、させません。
この考え方は、
特に銀行出身者の方には違和感があるかもしれません。
個人の入力が完璧であれば、
集計して積み上げられた金額も合っているはずだという考え方でしょうか。
これはこれで、銀行業界のなかで求められているのかもしれません。
しかし、株式会社では状況がかわって、
「打たせて取る」は、有効な手法なのです。
株式会社は営利社団法人、
営利をもとめ、粗利を追求し、
生産性を高め、労働生産性を高め、
やっとこさ最終利益を残します。
利益重視だから、時短重視が必須です。
入力時は、スピード優先で、効率性を重視します。
検証時に、まとめてエラー発見作業をし、確実性を重視します。
入力時には、とにかく、早く打つこと。
(入力に時間をかける人は、何かの研究家や学者になります。)
当然、一定割合の入力違いも出ます。これは想定内です。
会計入力では、2割は入力違いです。(とんでもなく低レベルですね。)
原価入力では、0.5割は出るでしょうか。
固有の入力エラーリスクを把握し、(想定しています)
発見リスクを最小限にします。(発見できないリスクを減らします)
できあがる帳票を関係者の役に立つ資料とできれば合格点です。
これをリスクマネジメントと言います。
建設業の粗利を出すことが最終目標の一つなので。これでOKです。
あとは、個人の業績評価、査定、などで有効に使われます。
会計のcsvデータインポート業務からもわかるように、
自動仕訳機能とかは、間違いだらけです。
でも、ものすごくスピードが速いし、リズムにのって勢いよく進められます。
入力エラーをなくすのは、困難で、それよりも、
エラーを発見する技術を身に付ける方が、圧倒的に楽なのです。
エラーが発生するポイントは、経験的にわかっていますからね。
エラーが出るところで、わなをかけて、待ち構えている感じです。
入力時の入力違いを「エラー」と呼びます。
「ミス」とは言いません。
自他共に、「ミス」と呼ぶのは止めましょう!
ミスというと、テンションが下がります。ミスとは言わない事!
野球のピッチャーも、ノーヒットノーランを意識し始めたら、
逆に緊張して、失敗するでしょう?
株式会社は個人戦ではなく、組織戦をやっているのだから、
全体で守ればいいのです。
個別入力時の間違い探しは、労力を要し、効率がガタ落ちします。
仕事のリズムも狂います。
全体として、労働時間の増加になり、結果として、時短から遠くなります。
全体検証時に間違い探しをします。
ただ、なんでもかんでも月末締め時に、すべての間違い探しをすると
さすがに、早期報告を目標とする月次決算に間に合わないことがあります。
なので、月中に、1週間おきや、10日おきに、中間検証の仕組みをつくるといいでしょう。
毎週水曜日に、一定の残高表を出力するとかですね。
私が常々申し上げています、
個人のエラーはまったく問題にしない。しかし、
流れの仕組みや、発見の仕組み自体を壊すことをしたら
声を大にして、修正させます。改めさせます。
その場しのぎのように、個別対応したときも、修正させます。
次のエラー発見対策が危ういような言動をされると、
次もエラーを漏らすことになる可能性が大きいからです。
機能しないワナを放置しておくと、駄々洩れになりますからね。怖いです。
以上の考え方、私の経験的に、
全体としての時短につながっています。
集中するポイントが、段階ごとに違うので、
思考の切り替えをしなくてよく、入力時は判断力を使わず、
機械的に打ち込むことだけに専念できます。
お試しあれ!