会計とは、記録、照合、報告
会計とは、記録、照合、報告といった工程になります。
事業取引を金額で表現し記録していきます。
また、会計の前段階の作業工程で算出された数値を
引き継いで、会計に反映させていきます。
会社の仕事としては、後半部分に位置します。
ということは、
前半の数値が、動いたり、確定していなかったり、さかのぼって変更があると、
会計の記録も動いてしまって、
報告もやり直しとなってしまいます。
会計の記録は、その後、
外部報告者に提出されますが、
毎回、金額が変わっている、説明をしてくれと言われます。
会計の仕事としても、いつまでたっても、
仕事のピリオドが打てず、
終わらない状態です。
これは、
「締める」という概念が組織に希薄だからだと思います。
締めたら、
動かさない、確定させるということが大事です。
そして、そのタイミングは
月に1回です。
週に1回、日に1回を実践している企業もあるようですが、
当社はそのレベルではありません。
月末で締めて、
記録・集計・照合・報告を
概算で5日までに、確定で15日までに、
管理部が音頭をとって、取り仕切っていきます。
ですが、
現状では、締めることへの意識があいまいで、
変更があっても、野放しで、奔放的であり、
数字は不確定のまま、12か月過ぎてしまう感じです。
前期の受注高、売上高、粗利の実績、
そして、前期の目標額、当期の目標額を
すぐにいえる人がいるでしょうか?
全てがあいまいです。
この状態を管理不行き届きといいます。
事務手続きの前半が、あいまいな状態で
締めが弱い状態だと、
いつまでたっても会計が確定せず、
なんとなく報告、
なんとなく経営をせざるを得ません。
その先にあるのは
業績の停滞、業績の悪化です。
会社が傾いてしまいます。
そして、社員レベルでは、
賞与がなくなるどころか、月給も脅かされていきます。
そうならないために、
管理が必要であり、
「締める」という意識がだいじなのです。
管理不行き届きが原因で、生じた業績の低迷と、資金不足という事態に、
当初の原因に目を向けず、資金繰りこそ会社にとって一番重要な仕事だと目がくらみ、
悪循環に陥っています。
短期的には資金繰りが大事でしょうが、
それだけで終わってはならないということです。
例えれば、
テーブルのコーヒーカップをこぼしてしまって、
コーヒーが床にこぼれる時、
みなさんは、
雑巾を持って、まず先に何から手を付けますか?
床を真っ先にふく人もいるでしょうか?
でも、普通に考えて、
まずは、倒れたコーヒーカップを起こし、
テーブルから流れ落ちるしずくをふきとり、
それ以上の影響をとめてから、
床をふくことでしょう。
まず、原因となった事象や、前段階の工程に目を向け、
対処していきますよね。
床にしみこまないように、
真っ先に床をふくのもいいですが、
テーブルから、どんどんコーヒーをこぼれているのをみると、
少し滑稽な状態ですね。
話を戻すと、
資金繰りも大事ですが、
本業の管理が大事だということです。
資金繰り(床)を整えたら、
そのあと、すぐに、管理業務(テーブルの上)をしないとだめなのです。
そこをみんなで忘れているから、事態が悪化するのです。
事業部の活動が正常かを業績評価して、
異常があれば、手を打ち、対策を講じる。
会議でPDCAを回すことが大事です。
毎月の会議でしっかりとPDCAを回した会社は
1年後はそれなりの利益が残ります。
何もしなかった会社とは、大きな差が開きます。
管理をするかどうかで、
会社の経常利益が大きく違ってきます。
管理をするのは管理部の本来の仕事です。
そして、管理するためには、
ある一時点で締めて、記録集計することが大事です。
だから、
「締めた後は、動かさない」という意識を
関係者全員で持ってもらい
リーダーは、その意識が浸透するように、目を見張っておかないといけません。
「一度言った」、「前にも言った」、「言い聞かせてある」というだけではいけません。
管理部が全員で締める意識を高めるような風潮を守らなければなりません。
月次決算は
会計担当差が人でやるものではありません。
入力されても、他で動かされたら、できそこないの帳票ができあがります。
なので、月次決算は
みんなでやるものです。
みんなで守るものです。
記帳代行会社や会計事務所に依頼している会社は、会計入力や月次決算は、
ひとりの入力担当者で完結するものという意識があるかもしれませんが、
株式会社の中で入力をする場合は、
会計は組織間で相互に有機的に結びついた仕事となるので、
1人ではできません。