月次決算のススメ~家を建てるように~


管理部の仕事の中で
重要な仕事が経営管理。


経営の実行手順は、
命題、目的、目標、方針(戦略)、仕組み、経営管理の手順で考えて行くということでおなはししてきました。

ここで大きく役割分担をします。
経営者、管理者、職員
とざっくりと分けます。
特徴を述べますと、

経営者は、おおよそ、命題から仕組みまでのことを考えて決めます。
経営や組織活動の前提条件を固めます。
経営をデザイン(設計)します。
命題:粗利の確保、目的:お客づくり、目標:戦略的一位は
他の会社とあまりかわりませんが、
方針以下が会社によって個性が出てきます。
方針には、いくつかの設計があります。
市場設計、組織設計、財務設計、顧客設計、営業設計、新規開拓設計、など。
経営者が設計したものですが、それぞれに方針が決められています。
方針を容易に実践できるよう仕組が作られています。
これらが、経営の設計であり、デザインであり、
このとおりにすれば、成功への道に近いということです。


管理者は、経営者が考えた設計、いわゆる前提条件を変えずに、
そこで最大の効果が得られるよう、
前提条件のもと、工夫して、仕事をします。

職員は、管理者の指揮の元、
目標水準に達するよう、勤勉に仕事に向かいます。

管理部は、管理者の仕事をすることになります。
経営者の「設計」どおりに、会社の運営がされているか、
現況を報告しなければなりません。
管理し、分析し、報告する。これが管理部の仕事であり、経営管理の仕事です。
この報告により、経営者は、設計どおりに、
会社の運営が進んでいるか、把握します。
そして、業績の向上ができていると、
株主からの委任に応えています。


この報告の仕方を、
管理部は、もっとするどく、かつ、深堀して、
経営管理の水準を高めなければなりません。
管理部がおろよいと、
経営者は不安です。
間違った情報で運転をすることになり、
ほとんど目隠し運転をしているのとかわらなくなります。

せっかく良い設計をしても、
その通り運営されてなければ、
意味がありません。

そのためには、
PDCAサイクルを回して、
会社の行事である、月次決算をしっかりやって、
経営管理をしなければなりません。


身近な例で言えば、
住居用の家を建てる時、
設計士に設計してもらい、
棟梁が設計図どおりに、大工に指示し、
大工さんが作っていきます。

棟梁が定期的に、(人によっては毎日、朝晩)
建築中の家を見ていきます。
材料の調達や下準備ができているか、外注にも確認します。
工程どおりか、確認します。
オーナーの希望通りか、修正が必要か、確認も怠りません。
良いサイクルが回っているのですね。

経済的団体の会社も同じような視点を持っていいでしょう。
経営者が経営を設計します。「経営のデザイン」です。
管理者が、日次プラン、週次プラン、月次プランを出して、
職員に指示して、できたか、進捗を日報などで確認していきます。
職員は、指示通り、そして、一定の水準でできるよう、勤勉に働きます。
管理者は、上の経営者と、下の職員が一貫して、同じ方向に進んでいるか、
定期的なサイクルで管理していきます。「経営サイクル」です。

設計することと
定期的な確認が重要です。

経営では、
「経営のデザイン」と
「経営サイクル」が
キーワードになります。

そこに、管理部は、
密にかかわってなければなりません。

管理部が自分の職務を忘れ、
デザインから離れた経営、
サイクルが回らない経営、
がなされ始めたときに、
会社は傾いていきます。



前工程へのお声かけ
後工程へのおもいやり
となりどうしの助け合い
そして
上と下との骨組み関係

管理部のところで、背骨が折れないよう、
注意しましょう。



部長・課長という中間層の管理者と
社長直下の経営管理スタッフとしての管理部と
同じ管理を使うので、混乱しますが、
管理部としてまとめられた管理部は、
特に経営管理をメイン業務とするといいでしょう。
なので、質のいい報告ができない管理部は、
組織の機能不全を招きます。ご注意ください。