資金繰り表だけでは、実態と離れることがあるので注意!

損益計算書重視の経営スタイルは、お金の流れや見通しがつきにくいということで、資金繰り表を頼りに経営のかじを取る企業があります。

とくに、家族経営で、奥様が家計簿的につけている、資金繰り表で、最近はうまくいっているのか、いっていないのか、判断することもあるようです。

これはこれでいいのですが、いくつか落とし穴があるので、注意が必要です。

資金繰り表だけでは、当月の業績が評価できない。

売上発生の時期も仕入れの発生の時期もわからないので、当月の資金繰り表だけを見て、営業部や製造部の当月の働きが良かったのか、それは不明です。

とくに、半年ごとの賞与の査定をするときに、半年間の収支がよかったから、賞与を増やすのか、半年間の活動内容がよかったから、賞与を増やすのか、当然、後者が理論的に合っています。

資金繰り表は、年間バージョンも作っておくこと

3か月の資金繰りより、12ヶ月分の資金繰りの方が精度を高められます。というのは、粗利率の問題です。

12ヶ月もあれば、誤差が収束され、粗利率が実態に近づいてきます。粗利率が、決算書の粗利率とだいたい合うようにつくることが大事です。

貸借対照表の作成もできればなおいい。